皆さまのご質問にこんなお答えを用意しています

―大学が公表している授業評価アンケートの結果を見る限り、確かにその傾向はあるようです。しかしながら、大教室でも高い評価を得ている授業が厳然と存在している以上、必然としての低評価と受け止めるのではなく、大教室なりのやり方というものもあると私たちは考えます。
大教室での授業で苦労されている先生方には、「クラス全体に頻繁な問い掛けをなさっていますか?」との自問をお願いしています。よく学生の表情を見て理解度を把握すると申しますが、指導者側からの問い掛けがなければ学生は反応をしないため、表情を読み取ることは不可能です。良い授業の成立要件の一つは「疑問文が多いこと」です。まずは発問の頻度を高め、学生に考える機会を作ることが大切です。反応を見て、説明手順を変更したり、補足の説明を行ったりすることで、擬似的な双方向コミュニケーションが成立します。少なくとも自分たちの状況に対し、教員が関心を寄せて出来る限りの工夫をしてくれているとの認識は持ってもらえるはずです。

- 1 発話文の構造
- 1.1 センテンスが短く区切られている。
- 1.2 余分な修飾語が省かれ、主述の関係が明瞭である。
- 1.3 代名詞が抑制的、かつ適正に使用されている。(照応関係が明瞭)
- 2 聞き手のレディネス/聞き手への配慮
- 2.1 話を開始する前に、聞き手の注意を喚起し準備を整えさせている。
~「ここは大事」の連発ではなく、問い掛けでの問題意識喚起が好ましき方法~ - 2.2 発話中にも聞き手の反応に注意し、適切に行動を修正している。
~関心低位の生徒に合わせるだけでは教室全体での活動量が低下する~ - 3 情報の構造付け
- 3.1 詳細な説明に移行する前に、概要を提示して把握させている。
- 3.2 抽象概念の使用に当たっては、具体事例を添えることで聞き手が自らの理解が正しいことを
照合・確認できるよう配慮されている。 - 3.3 具体事例は、抽象化によって全体観の把握と応用範囲の拡大が図られている。
- 3.4 手順や処理の説明は、目的を把握させながら/させてから行っている。
- 3.5 目的は、学習者がその達成を検証できるよう基準を示して伝えている。
- 4 説明の組み立て
- 4.1 説明は小ステップに分け、都度の理解把握を経て進められている。
- 4.2 次のステップに進むとき、適切な間が設けられ短期記憶が飽和しない。
- 4.3 理解不十分が察知された場合、異なる表現で説明をやり直している。
- 5 強調の方法
- 5.1 発声の大小緩急、反復の回数などを正しく調整し、軽い部分と重くしっかり伝える部分とで
メリハリが付いている。~生徒の緊張も比例して変化している~ - 5.2 情報の重要度と、投資エネルギー(考える時間、作業完了の手間など)とが正しく比例関係に
おかれている。